退職手当等に係る税制改正
【令和8年1月施行】退職金の手続きと税金計算が変わります!
令和8年1月1日より、退職手当等(退職金など)を支払う際の税額計算や、提出書類に関するルールが一部改正されました。経営者や人事担当者の皆様が特に注意すべきポイントを整理してご紹介します。
1. 退職金の所得税・住民税の基本ルール
退職金を支払う際は、支払者が所得税(復興特別所得税を含む)と住民税を徴収し、原則として支給日の翌月10日までに納付する必要があります。
- 「退職所得の受給に関する申告書」の提出がある場合: 申告書の内容に基づき、勤続年数などに応じた正しい税額を計算します。
- 提出がない場合: 支給額に対して一律の税率を乗じて源泉徴収を行います。
2. 主な改正ポイント(令和8年1月1日以降)
今回の改正では、働き方の多様化や定年延長を背景に、主に以下の3点が変更されました。
① 老齢一時金との重複期間の調整
定年引き上げ等により、65歳以降に退職金を受け取るケースが増えています。これに伴い、確定拠出年金の老齢一時金を受け取った後に、別の退職金を受け取る場合の調整期間が見直されました。
- 改正内容: 重複期間の調整対象が、これまでの「前年以前4年以内」から、「前年以前9年以内」に拡大されます。
② 書類の様式変更と保存期間の延長
上記①の改正に伴い、「退職所得の受給に関する申告書」の様式が新しくなります。また、老齢一時金に該当する場合、この申告書の保存期間が7年から10年に延長されました。
③ 源泉徴収票の提出範囲が「全員」に拡大
これまでは法人の役員等に限定されていた源泉徴収票(特別徴収票)の提出範囲が、全ての居住者に拡大されます。
| 項目 | 改正前 | 改正後(令和8年1月~) |
| 提出範囲 | 法人の役員等 | 居住者すべて |
※様式も新しくなりますが、当面の間は旧様式に新様式の内容を追記して使用することも可能です。

