金融所得に係る税と医療保険の改正について
金融所得をめぐり、税制と医療保険の両面で見直しが進んでいます 。ここでは、ミニマムタックスの改正と、75歳以上の保険料や窓口負担割合の判定に金融所得が反映される見直しについて解説します 。
ミニマムタックスの改正
- ミニマムタックスは、株式や土地建物などの分離課税の所得が多い場合に生じる税負担の不公平を是正するため、個人を対象に導入された制度です 。
- 以下の計算式により算出した税額が通常の所得税額を上回る場合に、その差額を申告納税します 。
- 計算式:「(合計所得金額※ - 3.3億円)× 22.5%」
- ※株式の配当などの申告不要制度を適用した所得も含めます 。
- ※預貯金の利子等の「源泉分離課税」の対象所得や、NISA関連の非課税所得は含めないなどの取扱いがあるため、注意が必要です 。
- 令和8年度税制改正により、令和9年分から控除額や税率が次のように見直されます 。
- この見直しにより、対象者が拡大し、税負担が増えることが予想されます 。
| 項目 | 改正前 | 改正後 |
| 特別控除額 | 3.3億円 | 1.65億円 |
| 税率 | 22.5% | 30% |
後期高齢者医療制度の見直し
- 現行の医療保険制度では、確定申告の有無によって取扱いが異なる状況にあります 。
- 同じ収入水準でも、確定申告の有無によって負担に差が生じるという課題が指摘されてきました 。
- 5月29日に成立した医療保険制度改正法では、後期高齢者医療制度に関する新たな仕組みが導入されることになりました 。
- 今後は確定申告の有無にかかわらず、金融機関等からの法定調書のオンライン提出により金融所得を把握します 。
- 把握した金融所得は、保険料や窓口負担割合等に反映されるようになります 。
- 厚生労働省は、公布後2〜3年程度でオンライン提出を義務化する想定をしています 。
- オンライン提出の義務化から1年8ヶ月程度で、保険料等へ反映する想定をしています 。
早めの状況整理と試算を
- 今後、金融所得に対する税と医療保険の常識が変わります 。
- 早い段階での状況整理と試算が、有効な対策につながるでしょう 。

